ぶらろりのアニメ解説ブログ

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3/6追記【ネタバレ】『さよならの朝に約束の花をかざろう』の設定をわかりやすく解説と考察 【エリアルはマキアのことが好きだったのか?】

みなさんこんにちは。

今回は『さよならの朝に約束の花をかざろう』についてお話しします。

 

注意:この記事は『さよ朝』の解説記事です。なので、記事の中には物語の核心に触れるネタバレが多く含まれています。

ネタバレNGな方は今すぐバックしましょう・・・

 

【3/6に物語の人物相関図をUPしました。】

 

☆『さよ朝』について

この作品は脚本・監督を岡田磨里さんが担当しています。

岡田磨里は『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』『心が叫びたがっているんだ』『とらドラ!』の脚本を描いた超実力者です。

 

そんなすごい人が今回初監督を務めた作品が『さよならの朝に約束の花をかざろう』です!

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☆あらすじ

縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。 人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。 10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。 両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。 そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。 絶望と混乱の中、イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。 マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。 虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。 少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。 ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。 さよならの朝に約束の花をかざろう』公式サイトより引用

 

さて、そんな実力脚本家が手掛けた『さよならの朝に約束の花をかざろう』ですが、1回見た人は「専門用語多すぎてついていくのに精一杯!結局イオルフってどんな一族?ヒビオルってなに?」等消化不良のまま視聴終了してしまった人も多いのではないでしょうか?

『さよ朝』は壮大な本格ファンタジー作品でありながら、原作がありません。

なので、観る人は当然予備知識ほぼゼロの状態で鑑賞ことになります。

ファンタジー作品を観慣れている人は、容易に世界観を理解できるかもしれませんが、慣れていない人にとっては、ストーリーについていこうと必死になっていたらいつの間にか終わっていたという事態になっていた人も多いかもしれませんね。

 

今回はそんなあなたに、残酷で、とても優しい『さよ朝』の素晴らしい世界観を余すことなく解説していこうと思います。

 

☆『さよ朝』の用語集

『さよ朝』を観て最初に思ったのが、専門用語多すぎぃ!ではなかったでしょうか?

というわけで、『さよ朝』ワールドを理解する為に重要な用語を解説していきます。

 

・イオルフ

 人里離れた村で、ヒビオルという布を織りながら生活している民族。男性も女性も10歳半ばで外見的な成長が止まり、その寿命は数百年と言われています。その特質から「別れの一族」と呼称され、人々からは生ける伝説と見なされています。明るい金髪が特徴で、髪の色を見ただけでイオルフの民だとわかってしまいます。

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また、イオルフの民は子持ち以外は髪を腰より長く伸ばしてはいけないというしきたりがあります。これは恐らく、イオルフが繁栄していた時、相手がアプローチして良い相手かどうかを視覚的に表していたのでしょうか。いわゆる結婚指輪のような役割を果たしていたのではないかと思います。

 

・ヒビオル

 イオルフだけが織ることのできる特殊な布で、人間の世界では高価で取引されています。イオルフたちはその布に、自分の日々の出来事を綴り、日記のように扱っています。布に綴られた思いはイオルフの民だけが読めるようです。その縦糸は「流れゆく月日」を、横糸は「人の生業」を表現すると言われています。

 

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 ・レナト

太古から存在する古代生物。ドラゴンのような見た目で自由自在に空を飛ぶことが出来ます。また、体内で生成したマグネシウムと高温の水蒸気を口から噴き出すことで、発火させて炎を噴射できます。また、蜂のような生き物が寄生しており、敵を攻撃します。

航空技術が進歩していないこの世界では、無双の兵器としてメザーテが近隣国を支配する原動力ともなっています。しかし、赤目病と呼ばれる暴走症状が出始め、その個体数が減少しています。

 

 ・赤目病

レナトがかかる病。細胞壊死等石灰化が急に進み、体内で酸化マグネシウムに変化させる仕組みが暴走してしまいます。増えすぎた生石灰と水分が反応して体が高温になり、マグネシウムを保管している臓器が発火、寄生生物を養うために分泌しているアルコール濃度の高い体液に引火し全身が燃え死に至ります。

序盤で、マキアを連れ去ったレナトが全身を燃やしながら絶命したのも赤目病が原因です。

 

☆『さよ朝』に登場する国々

『さよ朝』には3つの国が登場します。1つがメザーテですが、他2つはメザーテの武力に怯える小国といったところでしょうか。

 

・メザーテ

 レナトの力で近隣国を支配下に置く大国。しかし、強大な軍事力の源であるレナトの減少によって国の威信が堕ちることを憂慮し、長命なイオルフの血を王家に入れることで国の復興を目論みます。

 

・ドレイル

 マキアが2番目?に訪れていた国です。エリアルが働きだした場所であり、ラングと再開した場所でもあります。

元は小規模でしたが、レナトを失いつつあるメザーテが大砲などの兵器を大量に発注したおかげで繁栄しました。劇中でメザーテの兵士(ラング)が来ていたのは、急激に発展したドレイルに妙な動きがないか監視する為です。

 

・バイエラ

クリムがレイリアを取り戻すために利用された国。終盤では、『伝説を国家の策謀に利用するメザーテを野放しにしておけない』と連合軍を作りメザーテに攻め込みます。マキアが誘拐され、閉じ込められていたのもバイエラです。

 

 ☆『さよ朝』の世界の登場人物たち

イオルフの民

・マキア

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『さよ朝』の主役。イオルフの少女。クリムレイリアとは同じ年の為仲良しでした。イオルフにいた頃は泣き虫でそれをレイリアにからかわれていました。

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メザーテ軍のイオルフ侵攻に巻き込まれ、仲間と離れ離れになってしまいます。失意の底に自殺しようとしたとき、赤ん坊のエリアルと出会います。

 

以降、エリアルの母親になると決め、懸命にエリアルを育てていきます。

その後、ヘルム牧場の山羊小屋で寝ていたところでミドと出会い、ミドから子供の育て方を学びます。また、衣食住や仕事の斡旋等あらゆる面でミドのお世話になります。

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しばらくしてヘルム牧場から離れることになり、その後はエリアルと2人だけの放浪生活が続きます。

しかし子持ちでわけアリの女性を雇ってくれる人はなかなかおらず、ストレスからエリアルにきつく当たってしまうことも・・・

「」

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しかし、喧嘩でエリアルが飛び出したとき、自分の中のエリアルの存在の大きさに気づき、立派な母親になる決意を固めます。

エリアルと交わした「もう泣かないよ。」という約束をエリアルが息を引き取るまで懸命に守ろうとました。

約束の後、彼女がエリアルの前で泣いたのはエリアルに「あんたのこと、母さんなんて思ってないから・・・」と言われたときとエリアルが息を引き取ったときだけです。

エリアルが軍に入る為マキアの元を離れたときも、悲しい気持ちを抑えエリアルの前では笑顔で見送りました。

「この子は、私の、ヒビオルです・・・」

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・レイリア

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マキアと同じくイオルフの民。明朗快活な少女で、マキアとは異なり思ったことをストレートに口に出してしまう。だがそこがいい。「弱虫ぃ」に悩殺された紳士諸君は私と友達になりましょう。

メザーテのイオルフ侵攻の際、イゾルに捕らえられ、王国の権威復興の材料としてヘイゼル王子の后にされる。婚礼の儀の時にはすでに子供を身ごもっており、「こんな私じゃクリムに会えない」と助けに来たマキアの手を取らず、后になることを選ぶ。

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その後の待遇も良いものではなかったようで、部屋に幽閉され自分の子供にも会わせてもらえなかったみたいです。

「ひとりぼっちは、嫌だ・・・」

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メザーテが侵攻された時は、ヘイゼル王子にも見捨てられる等散々な扱いでした。

終盤では、娘であるメドメルに再開しますが、抱きしめあうこともなくレナトに跨るマキアと共に国を去ります。

「私のことは忘れて!!」

 

・クリム

イオルフの民でレイリアとは恋仲ででした。当初は面倒見の良い性格でしたが、レイリアが攫われてからは、彼女を取り戻すことに取り憑かれていきます。

その執念は、ついにバイエラの国王を動かすまでとなり、メザーテ侵攻の陰の黒幕として裏で暗躍しました。

終盤はすっかり病んでおり、友人のマキアを利用する外道にまで堕ちていました。

「僕たちはこんなに辛かったのに、君だけが幸せだったんだね。僕たち3人はいつも一緒だったじゃないか。」

マキアをバイエラに幽閉しているときにクリムが言ったこのセリフは非常に印象的でした。

最後は、自分との再開より、望まなかった子供と会うことを望んだレイリアに逆上して心中を図りますが、ゾルに銃撃され失敗に終わります。

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最後は、レイリアが「イオルフを感じるから」と好んで来ていたレナトの檻まで逃げ、絶命しました。

本編では苦労のシーンは描かれていませんが、一国の王に謁見するまでに相当汚い事に手を染めてきたと思います。

 

ラシーヌ

イオルフの民の長老。年齢は400を超えている。閉鎖的なイオルフの民の中で、外の世界の事を多く知っている人物。泣き虫だったマキアにとって母のような存在でした。

「外の世界で出会いに触れたなら、誰も愛してはいけない。愛すれば、本当の1人になってしまう。」

が長老の口癖だったようです。長老も外の世界で出会いと悲しい別れを経験してるのでしょうね。

メザーテが侵攻してきたと際に行方不明になっていますが、最後まで生死は不明です。

 

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・バロウ

マキアエリアルを拾ったときに出会った人物。実はイオルフの血を引いており、ヒビオルを売り歩いて世界を旅しています。

赤ん坊であるエリアルを拾おうとしているマキアを止めようとしているところから、最初は冷たい印象を抱きますが、中盤レイリアを助けようとして捕まりそうになったマキアの逃亡に手を貸したり、終盤おじいちゃんになったエリアルに会うための足となったり、意外と人情味のある人物。

「ひとりぼっちがひとりぼっちと出会ったか・・・」

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ちなみにラシーヌとバロウは異母兄弟です。ラシーヌの方がお姉さんらしいです。異母兄弟でラシーヌが純イオルフということは、お父さんがイオルフの民になりますね。

 

人間

エリアル

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『さよ朝』もう1人の主人公。流浪の民の子供でしたが、賊に襲われ一人だけ生き残ったところをマキアに拾われます。

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初めはマキアを本当の母だと思っていましたが、思春期になるとマキアが本物の母親ではないことに気づき思い悩みます。

幼少期からお母さん子で、そのことをディタにからかわれた時は「ディタなんて嫌いだ!」と激怒する程。

 

ずっと世話をしてくれたマキアを守りたいという思いが強く、15歳の時、マキアの元を離れメザーテ軍に志願しました。

 

 その後、幼馴染のディタに出会い結婚し子供を授かります。

 

 

ラング

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マキアを匿ったミドの息子。ワイルドなナイスガイ。幼い頃のエリアルとは兄弟のように育ち、エリアルにとっては兄のような存在でした。

マキアたちとは一度離れ離れになりますが、メザーテの兵士としてドレイルにいた際、エリアルと再開します。

幼い頃からエリアルに恋心を抱いており、遠回しに告白しますがばっさりと断られます。

 

デオル

ラングと同じミドの息子。エリアルとは年が近かったので仲もよく、よく一緒に遊んでいました。涙もろいところがあり、飼っていた犬のオノラが死んでしまったときも大泣きしていましたね。

 

ミド

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ヘルム農場で山羊を育てている女性。山羊小屋でマキアと出会ってからはイオルフであるマキアを匿い、エリアル共々面倒を見てくれました。

マキアに子育ての基本を教えたり、相談相手になってくれました。

マキアが農場を去った後どうなったかは全く描写がないですが、恐らく幸せに天寿を全うしたのではないかと思います。

 

 ディタ

ヘルム農場近くに住む少女。勝ち気な性格で、エリアルとよく一緒に遊んでいた。エリアルとよく遊んでいました。

エリアルに恋心を抱いていたが素直になれず、そのまま離ればなれとなってしまいます。のちにメザーテの兵士となったエリアルと結婚し、一児を授かることになります。

ですが、子供を身籠ってもマキアと自分を比べ、本当に自分で良かったのか、という不安を抱えていました。

 

ゾル

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メザーテの軍人で、イオルフ侵攻の指揮を執っていました。命令には忠実に従う軍人の鑑のような存在。しかし、心の中ではレイリアを攫ってきたことに罪悪感にも似た感情を抱いています。

 

メドメル

ヘイゼル王子とレイリアの間に生まれた子供です。

ミリア

エリアルとディタの娘です。終盤、マキアの訪問を快くもてなしました。

 

☆人物相関図

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☆考察

 考察その1:エリアルはマキアのことを好きだったの?

15歳の時、ラングに頼み込み軍に志願しました。

しかし、後に本人も認めていますが、「純粋に母を守りたい。」という思いだけではなかったようです。

この頃のエリアルは、確実にマキアを異性として意識していたでしょう。

それは酔って帰ってきたとき、「俺たち駆け落ちしてきたカップルなんじゃないかって言われてるよ」と言いながらマキアに寄っていったところからも伺えます。

それを拒絶された怒りからか

「あんたのこと、母さんだなんて思ってないから」

と言ってしまいます。

それを聞いたラングは、マキアの気持ちを考えたことがあるのかと怒鳴りますが、彼はこう言い返します。

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「わからないよ!あの人の気持ちなんて・・・!自分のために必死になってくれる人を、母さんと呼んでいただけだ・・・僕はあの人を守りたい。でも今の僕じゃ守れないんだ・・・」

このセリフからもエリアルがどれだけマキアを想っているのかが伝わってきますよね。

反抗期で気持ちを上手く表現できない時期に、周りからも囃し立てられ、しかも血が繋がっていないことを薄々感じているならなおさら女性として意識してしまうでしょうね。

しかし、相手は自分がおむつをはいていた時からずっと世話をしてくれている母親です。そんな相手に素直に気持ちを言うことができるでしょうか。

 

そうした気まずさから逃げる様に、軍に所属したのではないかと思います。

 

 

 ☆終わりに

『さよ朝』の設定解説と考察はいかがでしたでしょうか。

疑問点や各々の考察があればコメントしてくれると嬉しいです!